”北区な人々”に出会うクロストークイベント第8回「きたくろす」が開催されました!(12/4)

12月4日(月曜)17時30分にエコール・リラショッピングセンター本館5階にて開催された、北区制50周年記念事業「第8回きたくろす」。
今回は「これからの『駅』のつかいかた」をテーマに、
・(株)クラウドアーキテクツ 代表取締役/建築家 川上真誠 氏
・スラカフェ 藤井和博 氏
・mottif lab 代表 坂本友里恵 氏
・is 代表 / 三宮センター街1丁目商店街振興組合 井上小矢香 氏
・株式会社好日山荘 広報室 松浦由香 氏
によるトークイベントが行われました。

順番に、話の内容をご紹介します。

―自己紹介(バナー左から順)
(株)クラウドアーキテクツ 代表取締役/建築家 川上真誠 氏(以下、川上さん)

「環境と接続する建築」をテーマに、地域にあった建築を目指しています。以前働いていた設計事務所で北神図書館の設計を担当し、それぞれの空間がつながる居場所づくりを行いました。2019年に「(株)クラウドアーキテクツ」を設立し、個人宅、まちづくり拠点施設などの設計を行ってきました。現在は岡場駅前広場の設計にも携わっています。イベントができる空間や、緑の島を作りいろいろな場所で人が滞在できる空間を作っていこうとしています。

スラカフェ 藤井和博 氏(以下、藤井さん)
印刷会社に勤めながら街のにぎわいづくりとプランナーとして、地域活動を行っています。やりたいことのある人を後押しできるような店作りをしたいという想いから、2020年11月に北鈴蘭台駅に「スラカフェ」をオープンしました。店舗を、ヨガのイベントや学生主体のワークショップ、体験活動の場として活用してもらっています。「北鈴こうえん部」をつくり、企業や住民の方とイベントを開催したりしています。また今年の4月に「きたすずランド株式会社」を立ち上げ、郊外住宅を盛り上げるべく駅前や町全体を活用したイベントや取り組みを行っています。

mottif lab 代表 坂本友里恵 氏(以下、坂本さん)
デザイン・クリエイティブセンター神戸KIITOで約5年半企画スタッフとして経験を積んだのち、地域のコミュニティ形成、賑わいづくりに関わりはじめました。2019年から、灘中央市場内にある空き地を活用して、地域住民が自由に参加できる畑「いちばたけ」を運用し、地域交流の場としてイベント等も開催しています。そのほかまちづくり専門家として防災空地整備や駅前の社会実験にも携わっています。谷上駅にある「まるたベンチ」の設置にも関わりました。

is 代表 / 三宮センター街1丁目商店街振興組合 井上小矢香 氏(以下、井上さん)
神戸の設計事務所に務めた後、今年から独立し、三宮センター街1丁目商店街を中心にまちづくりに携わっています。センター街の3階に『三Fストリート』というスポットを作りました。人通りの少なかったスペースを活用した空間づくりを学生がデザインから施工まで行っており、現在は木製のオブジェやベンチが並んでいます。また、谷上駅の「まるたベンチ」の設置にも坂本さんと一緒に携わりました。

株式会社好日山荘 広報室 松浦由香 氏(以下、松浦さん)
株式会社好日山荘に勤務しPR業務や登山の企画などを通して六甲の魅力発信に取り組んでいます。企画で北区の山を登ったり、散策したりすることも多いです。女性社員で構成される「おとな女子登山部」で女性ならではの情報発信もしています。現在、アウトドアの知見を「防災・減災」へ活かす講習会の開催、アウトドア×バリアフリーの知見を活かした「ユニバーサルアウトドア」の取組の推進などを行っております。現在JR新神戸駅にトレイルステーション神戸という登山支援拠点を運営するプロジェクトも行っています。

クロストーク
―なぜ北区で駅と関わる仕事をしているのか?

松浦さん 仕事がアウトドアなので、自然と北区とつながりができました。神戸は海のイメージが強いですが、神戸には山も多くあります。特に裏六甲はまだまだ隠れた魅力がたくさんあるので、改めて磨き上げ、再発見できるように活動をしています。

井上さん 本当にたまたまです(笑)。これから関わっていきたいです。

坂本さん 私も井上さん同様仕事で関わったのがきっかけです。そのときに、神戸駅から10分くらいで来られることに驚きました。

藤井さん 実家が北区、住んでいるのも北区なので必然的に関わりができました。駅の名前を用いて会話をするので、駅の名前が有名になれば地域も活性化するかなという思いで活動しています。

川上さん 北区で生まれ育ったというのが大きいです。三宮や都心だと商業ベースの場所になりますが、北区は住宅地がメインなので、商業ベースではない居場所を作る、という部分に価値を見出しています。

―北区の好きなところや嫌いなところは?

川上さん 嫌いなところというか、五社駅の近くにお昼ご飯を食べる場所が全然ないので、もう少し近隣に飲食店があればなと思います。良いなと思うところは良い銭湯がいっぱいあるところですね。仕事終わりに入って帰るとリフレッシュできます。また、北区は野菜がいっぱい作られているのに、スーパーでは県外のものばかり売られているのがもったいないと感じます。野菜は、美味しさの違いが、お肉より大きいと感じます。

藤井さん 良いところは空気や水、静かなところですね。明確にここ!というところはないですが、何となく好きという部分もあります。楽しかったなという思い出も多いです。北区の農家さんが野菜をすぐ卸せる場所があればいいなと思いますね。悪いところとしては、車移動がメインなので飲んだ時に不便ですね。またイベントを行うときに集客が難しい、というのも感じます。北区には常に賑わいのある場所が少ないので、他のエリアから人を呼ぶのが難しいと痛感しています。駅活用においては通勤通学以外あまり使いませんし、通常、駅に集まることもないので北区においては工夫が必要と感じています。

坂本さん 嫌いなところはとにかく寒いところですね。また、谷上は飲食店が少ないので、駅構内に集まれる居場所があれば良いのになと思います。良いところですが、淡河町に別のプロジェクトで行くことも多いのですが、車から30分で現実逃避できる環境があるのは魅力を感じます。谷上は駅舎が寂しいので、設置した丸太ベンチは、木のぬくもりで温かい雰囲気をイメージしています。
 
井上さん やはり寒いところがネックですね。ただ、北区に来て、とても住みやすい環境だなと感じます。駅構内にスーパーがあるのはとても便利で、来るたびに利用して帰ります。あとは、駅に電車待ちができる場所があれば良いなと思います。

松浦さん 北区は冬は雪が降ることもあるので、個人的にはテンションが上がります。寒さのあとに温泉にはいるのが至極の喜び。悪いところと思わず、逆に良さとして楽しむのも大事かなと思います。あとは、北区は農作物が豊富なので駅の中に気軽に育てられる畑を作るのはどうだろう(面白いのでは?)と思ったりします。

―これからの北区に期待することや自分がやりたいことを教えて下さい。
松浦さん 人生100年時代、超高齢社会になっていく中で、何歳になっても歩いたりハイキングしたりしてほしいなという想いがある一方で、今後車いすに乗る可能性も高くなっていくと思います。どんな形でも楽しめる場を提供できるようになったらいいなと思います。そのためにアウトドアバリアフリーをもっと推進していきたいです。北区は高齢化が進んでいる地域と思うのですが、車いす等になったとしても自然と触れ合えるような環境を作っていきたいです。

井上さん 駅にベンチをいっぱい作りたいです。北区にハイキングに来た人が、ちょっとお茶を飲めたり、北区の野菜が買えたり、休憩できるような場所を増やしていきたいなと思います。今後は、その空間をどう生かすか、愛着をもってもらえるにはどうした良いか等を考えていきたいと思います。

坂本さん 谷上の駅舎を綺麗にラッピングしたいです。あとは、個人的にやりたいことになりますが、ここ数年仕事で関わった土地を案内することが増えたと感じていまして、北区もこの縁をきっかけに案内できるようになれたらいいなと思います。

藤井さん 北区は山や自然にスポットを当てられがちですが、私の中の北区のイメージは住宅地なんです。住宅地の中にいる子供たちは、すぐ近くに自然が広がっていることをあまり知りません。わざわざ森林植物園に行ったりするのですが、そこまで行かなくても周りに山があり、自然が広がっています。今後は住宅地にスポットをあて新たな価値を見出したいです。北区に遊びに来る人は、わざわざ住宅地に来ることはないと思うのですが、それを覆せるような新しい住宅地のあり方を伝えていきたいです。

川上さん 人生100年時代、超高齢社会になっていく中で、何歳になっても健康で歩いたりハイキングしたりしてほしいなという想いがある一方で、今後誰しもが身体に悩みを持ったり車いすに乗る可能性もあります。そのためにアウトドアバリアフリーをもっと推進していきたいです。北区は高齢化が進んでいる地域と思うのですが、例えば、駅でアウトドア用の車いすがレンタル出来る環境を作り、気軽に自然と触れ合える機会が駅から始まれば素敵だなと思います。

〈ここで会場から質問を募り、以下の質問がでました〉
―サポートしてほしい、応援してほしいことはなんですか。
川上さん 応援してほしいというか、北区から三宮の方には出ていくが逆はあまりないので、定期的に来てもらえる機会が増えると都市部との交わりや刺激もあり良いのではないかと思います。中央区から北区に来てもらえるような流れができたらいいですね。

坂本さん 何かをつくるってなったときに、人とエネルギーが集まるといいですよね。丸太ベンチをつくったときに婦人会や自治会の方々にも参加していただきましたが、”地元の人が参加してくれる”ということがすごくうれしかったです。

井上さん 地元の人に参加してもらうにはどのようなところにアプローチしていったらよいか知りたいですね。それこそ、住宅地の子供たちにも来てほしいです。

藤井さん (井上さんからの質問を受けて〉やはり学校や自治会単位でお願いするのが良いのかなと思います。お願いするにあたってどう活動していくか、いかに密にやっていくかが重要ですね。自治会や婦人会、ふれまちにお願いしたり一緒に何かをしたりするなど関係性を築いていって、それをそのまま続けていくとどんどん輪が広がっていきます。あとはポスティングも意外と効果があったりします。

===トークここまで===

いかがでしたか?
「駅」というテーマでイベント、地域活動、自然、山、環境、交流拠点など様々な視点でトークが展開されました。過去に同じプロジェクトで関わりのあったメンバーや、仕事でつながっていたメンバーも多く、会場もとても盛り上がりました。

きたくろすは、北区内で活動している“北区な人々”を“クロス”させる企画で、今回で第8回を迎えました!
これで延べ39人の方にご登壇頂いたことになりました。
次回は1月に開催予定です!お楽しみに!

参考リンク

・川上真誠 氏
((株)クラウドアーキテクツ)https://www.cloud-archi.com/ 

・藤井和博 氏
(スラカフェ)https://www.instagram.com/slacafe.kobe/?hl=ja 
(きたすずランド)https://kitasuzu.com/gp/kitasuzuland

・坂本友里恵 氏
(いちばたけ)https://lit.link/itibatake#  

・井上小矢香 氏
 (三宮センター街1丁目商店街「三Fストリート」)
https://www.kobe-sc.jp/approach/sanfstreet.php 

・松浦由香 氏
 (おとな女子登山部)https://www.kojitusanso.jp/otonajoshi/pr/ 
(トレイルステーション神戸)https://www.kojitusanso.jp/common/pdf/230724info.pdf 

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